社長さん必見!毎月の総勘定元帳全てに目を通すコトの勧め。

 

 経営相談・税理士業務

こんにちは、札幌の税理士よっしーです。

私が最初に働いた税理士事務所での社長さんでこういう人がいました。

「毎月監査が終わったら、総勘定元帳を印刷して出して欲しい」

そこそこの事業規模がある会社さんだったので、私は一瞬「すごい枚数になるんだけどな」と思ってしまいました。

でもこれって良いコトなんです!

数字を見るには全体も大事だが細部も大事

数字を見る、数字を見る、といいますが、じゃあどこを見ればいいの?と思ってしまいます。

数字の見方がわからない人に特にお勧めなのが、

数字がわからなければ全部見よ!

ということです。

帳簿には、「総勘定元帳」というものがありまして、総勘定元帳には「全ての取引」が記録されている魔法の宝箱なんです。

全ての取引というのは、現金や通帳の残高はもちろん、未回収の売掛金の残高、売上高の数値、旅費交通費の1件1件の内容や金額など全てわかります。

ちなみに私たち税理士事務所は、月次ベースで総勘定元帳を完成させることがメインの仕事なんです。

月次試算表(総勘定元帳の月末残高のみを記載した書類)だけでも、全体の経営状態はわかりますが、細かい点は総勘定元帳です。

私も毎月自身の総勘定元帳を見ています。(同時に数字のチェックもしてるので)

事業規模もあると思いますが、総勘定元帳を全部見るのに1時間もかかりません。

総勘定元帳を見て何をすべきか?

習慣化

このブログで何回も書いていますが、まず見る習慣をつけることです。

自社の数字に興味を無くしてしまっては打てる策も打てません。業績が悪いときは見たくない気持ちもわからなくもないですが、社長が現実逃避してしまえば、誰が会社を良くするのでしょう?

勘定科目を一つ一つ見ていく

月次試算表を見てどのような経費が入っているか、正確ではないにしろソラである程度言えなければ、経営者失格と言われてしまっても文句は言えません。

数字がわからなくても、どの勘定科目にどのような経費が入っているのかは、毎月見ていけば自然とわかります。損益計算書は基本家計簿と同じですから。

ちなみに私もソラで言えますが、数字のプロだからではなく、きちんと毎月総勘定元帳を見ているからです。数字のプロでも総勘定元帳を見ていなければ、内容はわかりません。

内容一つ一つに自問自答する

これが一番大切な作業です。

・この経費は必要なのか?

・広告宣伝費は売り上げに直結しているか?

・固定的にかかっているものは、本当に改善のしようがないのか?

などなど、自問自答していくわけです。

経費の多くは、固定経費や削減の難しい経費です。家賃とか光熱費とかは、削減しようがないですよね。

売上や原価率管理は積極的に確認している社長さんがおおですが、どうしても経費は甘くなりがちです。

100万円の粗利を稼ぐより、100万円の経費を減らした方が手っ取り早いですから。

削減だけじゃなくお金をかける項目も考える

帳簿をみていくと、どうしても経費削減に目が行きがちです。それも大事なことなので、削減もしっかりと行います。

もう一つ大事なのはお金をかける項目です。

売上を上げていくためには、経費が必要です。ある程度先行投資を覚悟しなくては、業績向上もあり得ません。

デキる経営者は、お金を使ってさらなるお金(利益)を得ようとします。

先行投資だけでなく、会社の維持存続のことも目を向けましょう。

社員研修や給与、賞与、福利厚生。この項目は判断が難しいところではありますが、抑えすぎていればいずれ会社は衰退していきます。

会社の目的は利益を上げることですが、社員のモチベーションややりがいにも目を向けていかなくてはいけません。

「なぜオレが?」ではなくて、社長の判断で雇用している人の幸せややりがいを考えるのは、雇った社長の責務だと考えましょう。

抑える項目、かける項目、それぞれきちんと数字と向き合って考えていきましょう。

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 この記事の投稿者

吉田匡

1980年(昭和55年)生まれ、新陽税理士事務所、代表税理士。
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。
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