値引きする側、される側(値引きについての雑感)

 

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こんにちは。札幌の税理士よっしーです。

今日は「値引き」についてです。

会計的にいうと、値引きは利益に多大な影響を及ぼします。値引き額がそのまま利益に直結するからです。

値引きとはいったい何なのか?

その正体に迫ってみました。

「値引する」と「値引きさせられる」

国語辞典で調べてみました。

値引きとは、定価よりも安くすること。値をまけること。

例)冬物の衣料を値引きして売る。

※ goo国語辞典より

ということだそうです。

自主的に「値引きする」

goo国語辞典の例がとても良いです。状況的にはこんな感じでしょうか?

冬物の衣料を(シーズンが終わりそうだから)値引きして売る。

値引きするからには、その正当な理由があるんですよね。一つの販売戦略です。不良在庫として余らせるよりは、廉価販売する方がいい。これが自主的に「値引きする」という話です。

もう一つの解釈を。

相手に「値引きさせられる」

冬物の衣料を(シーズンが終わりそうだから値引きしてくれない?と言われ)値引きして売る。

相手がそう言ってるんだから、まぁシーズン終わりそうだしいいかな・・・。と思って売ることもあるかも知れません。

ですが、その数分後、別のお客さんに同じ商品を定価で買ってくれたとしましょう。

なんか、おかしくないですかね?

結局、何か言ってくる人には安く売り、その他の人には定価で売る。

定価で買った人、損ですよね。

じゃあ、何か買う時に、「もうちょっと安くならない?」と言った方が得なのか?

ケースバイケースで値引きを要求する場面と、どうじゃない場面があると思います。

値引きの負の連鎖

買う側の心理

私の中学時代の先生の話を今でも覚えています。

「電気屋に言ったら、絶対値引き交渉だよ。定価で買うなんて信じられない」と。

自分の値引き話を武勇伝のように語っていました。

当時は、「そんなに値引交渉してお店の人かわいそう~」って思ってたけど、今考えたらたいしてかわいそうだともいません。

だって、その家電量販店は、「何も言わない人には定価で売り、値引きしてと言う人には値引きして売る」んです。

それが商売の鉄則?営業努力?と言ってしまう。

なんか寂しくないですかね。

売る側の心理

売る側はたくさん売りたい。たとえ利幅が多少少なくても、売れれば利益にはなる。売れなきゃゼロ。

ということで、値引きする人と、定価の人が出てくる訳です。

家電量販店ほどではないにしろ、そういうことはあり得ます。

買う人は値引きが当たり前、売る人は値引きされるのが当たり前、そんな負の連鎖が起こってしまうのです。

値引きの不の連鎖を断ち切ること

凄い極端な例ですが、

病院代を値引く交渉をしますすか?

子供の給食費が高いからって値引きしろっていいますか?

電気代が高いからって北電に交渉しますか?

そんなことする人ほとんどいないと思います。だって、「せっかく病気を診てくれたのに病院代を値引くのは申し訳ない」「子供の給食費を値引くのは恥ずかしい」「北電に言っても絶対値引きしてくれない」と感じるのが一般的と思います。

結局、

言いやすいところに値引き交渉をする(される)

私は商売上、請求書や注文書などたくさん見ます。

例えば、自動車販売の車両注文書には、「値引き」という欄が最初から入っていたりします。

建設業の「出精値引」なんてしょっちゅう見ます。

今の家電量販店は何も言わなくても値引きしてくれたりします。

業種によっては値引き交渉しても良いとは思いますが、一般的にはあまりすべきではないと思う。

だって、だれも値引きされたくないのですから。

だから、値引きを要求するお客様とは付き合わない方がいいし、自分が値引きをしてはいけない。

男なら、スパっと払ってやれよと思う。

結局そういう心の持ちようとか、考え方とかというのは行動に出てきます。

「お客さんには弱いけど、仕入先には強い社長」はゴマンといます。社員は見ています。

何もない値引きから理由のある値引きへ

やっぱり値引きは大義名分がないと、不公平になります。

新陽税理士事務所の例でいくと、

・面談回数を減らしていただけるのであれば、○○円お値引きします。

・お客様で自計化してくだされば、記帳代行料分かかりません。

・年末調整はご自身でお願いします。

こんな感じでご提案しています。

たまに、「業績きついからもうちょっとなんとかなりませんか?」ということもあるのですが、やはりこちらの作業量が減るとかでないと値引きはしずらいです。

何か理由のある値引きじゃないと、お互いに納得できないですよね。

何もない値引きから理由のある値引きへ。

何もか考えず高く売れる人には高く売る、ということを止めてみませんか?

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 この記事の投稿者

吉田匡

1980年(昭和55年)生まれ、新陽税理士事務所、代表税理士。
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。
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