創業時にありがちな失敗(利益率と価格)

 

 創業支援

こんにちは。札幌の税理士よっしーです。

周りを見渡せば、中小企業の社長さん、個人事業主、世の中には一年発起して独立開業している人がたくさんいます。

「これだけたくさんの人が独立開業しているのだから、自分は大丈夫だろう!」

と思う人も多いはず。

バッサリ言わせてもらうと、甘いです。自分がそうだったので。

失敗する原因は、利益率や価格の設定にあると思っています。

利益率と集客の関係

私は税理士という職業柄、利益率の話をよくします。

単純に利益率が高くしましょう、ということではないのです。

需要と供給のバランスがあるので、一般的には、

利益率が高い → あまり売れない

利益率が低い → よく売れる

と考えられがちです。

が、利益率は正直高かろうが低かろうがどっちでもいいです。儲けを出すには次のことをやるしかないのですから。

利益率が高い → 少し売ればいい

利益率が低い → たくさん売ればいい

私は個人的には「利益率が高い → 少し売ればいい」のサイクルが好きなんですが、本当に儲けが出ている会社は、利益率が高い商品がたくさん売れるんです。

こういう会社は、社長がたくさん報酬がもらえ、社員もたくさん給料がもらえる、超優良企業なのです。

でもね、コレは無理!ですよね(笑)

ブラックジャックや名探偵コナンぐらいじゃないと無理です。私を含めて、世の中の99%の凡人には到底無理な話です。

なので中小企業が最低限やるべきことはコレかなと思うのです。

中小企業は、利益率やや高めをめざすべき

「価格」としては相場の1.3倍くらい目指してもいいと思っています。つまり、

100円のモノなら130円

10,000円なら13,000円

50,000円なら65,000円

という感じに設定します。高いには高いかも知れないけど、決して棒にも箸にもかからないってほどでもない。

例えば、100円商品の原価が50円とすると、利益は50円(利益率50%)です。

それを130円で売ると、利益は80円(利益率61%)です。

利益額の上昇率は1.6倍です。つまり、

利益率50%の商品を価格1.3倍で売ると、利益額は1.6倍になる

ということなんです。

利益率100%のサービス業でも、利益額は1.3倍伸びます。

このインパクトはすごいです。基本原価がかからないので、そのまま利益に直結します。

月間100万円の売り上げのサービス業なら、月/30万円利益が増えます。年間にすると360万円です。

価格1.3倍を目指すためには付加価値

これも当たり前の話なんですが、相場より高い買い物をしてもらうので、付加価値が必要なんです。

少数の人しかできない仕事

少数の人しかやっていないサービス

極端な話、同業他社を見渡してもあなたしかやっていないサービスだとしたら、例えそれが同業他社からみてどれほど簡単な仕事でも、高い買い物をしてもらいやすくなります。

もう一つ大事なことを。

それは、「信頼」です。

お客様は「失敗」したくないのです。それが高い商品、サービスであればあるほど失敗したくないのです。

これも極端な話、家買う時には、信頼のおける業者に注文する人は多いです。1,000万円超えの一生に一度の買い物、そりゃ失敗したくないんです。

正直、1,000万円払って不安を抱えるより、1,300万円払って安心を買いたいという人が多くても不思議じゃない。

だからその商品・サービスを提供しているあなたの信頼が付加価値なんです。

だって、大企業より中小企業の方がお客様との距離が近いじゃないですか。

価格でしか選ばないお客さんは、あなたのお客さんではないです。

そんなところで疲弊するより、あなたを信頼してくれるお客様を大切にしましょう。

利益率と価格設定、コレによって劇的に変わります。

利益率を上げる、価格を上げることは、プレッシャーになるかも知れません。

ですが、プレッシャーが無いと、業績も上がりません。頭に汗かいて頑張りましょう!

コメント

コメント

 この記事の投稿者

吉田匡

1980年(昭和55年)生まれ、新陽税理士事務所、代表税理士。
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0 follow us in feedly

ページ最上部へ