確実に黒字で決算を終えるには、赤字の月を作らないこと。
こんにちは。税理士のヨッシーです。
先日こんなブログを書きました。
3か月で8kg減量。赤字を作らないことは企業経営も同じ。頑張りすぎないダイエット法。
ほぼダイエットのブログですが、企業経営において赤字を作らないことの重要性も少し書きました。
そのあたりを深堀していきます。
季節変動はしょうがないという認識を捨てること
一部例外あるかも知れませんが、どんな業種でも閑季節変動はあると思います。
例えば、売上が上がりにくい閑散期として、
・飲食店や小売などはニッパチ(2月、8月)
・北海道の建設業だと冬期間
・税理士業界なら下半期(6~11月)
このように、不動産賃貸業などを除き、販売している商品・サービスに季節性があるものを取り扱っているのなら、繁忙期・閑散期は存在します。
これを季節変動と言いますが、利益に与える影響としては、
繁忙期の上げた利益を閑散期に食いつぶす
ということになります。
閑散期はしょうがないと思っている方も多いと思いますが、私は結構理想論者なので、閑散期をどうにかしたいと考えてしまいます。
あくまで「理想」の話ですが、閑散期を最低でも損益トントンにすれば、以下のような効果が表れます。
・1年トータルの利益が劇的に伸びる
・1年間で業務が平準化される
利益が増えるのは当然としても、従業員を持て余さず1年を通して業務の平準化を行えるというのはかなりメリットになり得ると考えます。
閑散期の売上をどう作るか?
閑散期の売上をどう上げていくかですが、これもウルトラCは無いんですよね。
唯一わかっているのは、一般的な商品・サービスには季節性があるということ。
例えば、居酒屋がわかりやすいですが、一般的に、以下の季節が売れ易いですよね。
・忘年会、新年会のある12月~1月
・歓送迎会のある3~4月
特に2月なんて、日数も少ないし忘年会、新年会の反動で売り上げが下がります。
これは日本全体の風習・慣習による大きな市場の流れなのでどうすることもできません。
居酒屋は商売自体が季節変動の影響を受けるんですよね。
突飛な発想をしてみる
居酒屋は2月に大きく売り上げが減る、というのは定説だと思います。
逆に2月に売り上げを伸びる業種を探してみる。
・学習塾(3月受験を控えた直前模試などが最盛期)
・医者(カゼ、インフル最盛期)
・菓子メーカー(バレンタインデー、ホワイトデー)
・IT関連(新年度スタートのシステム改善)
・税理士(2~3月は確定申告です!)
異業種に参入というのはものすごくハードルは高いですが、今行っている事業の横展開ができないか、考えるヒントにはなると思います。
飲食店ですと、繁忙期業界のケータリングなども良いと思います。
税理士業界でも閑散期(6~11月)には、期限後申告の案件や税務調査案件を新規で取り扱う件数が増えます。(増えます、というより、増えるように仕組みを作っています。)
しかし、調べてみると2月が繁忙期になる業界はかなり少なそうですね。
思いっきり突飛な発想をしヒントをつかむのも良いと思います。
企画、準備をする時間と捉える
逆に売り上げの上がる時期に発売する商品・サービスの企画や準備を行うということもできます。
例えば玩具メーカーだとクリスマス商戦のために閑散期に新商品の開発や広告宣伝など行っています。
閑散期の赤字解消にはつながらないものの、売上の上がる時期にきっちり売り上げを上げる、という作戦です。
私も繁忙期は全然できないですが、閑散期にはブログを書いたり、ホームページを見直したりしています。
思考錯誤に思考錯誤を重ねる
閑散期に売り上げを上げようとするのはかなり難しいです。
誰しも考えることですが、その業界の定説になっていないところを見るとかなり難しいんです。
もう、色々試してみるしかない。
事業を始めて数年以上経っていると、固定客も増え、それなりに経営は安定していきます。
創業当初売り上げが無い時期に色々と試行錯誤していた時なんか、忘れてしまっているでしょう。(私もそうです。)
今はコロナ禍、特に売り上げが上がりにくい時期ですが、こんな記事を目にしました。
札幌駅で道外土産販売 15日から「東京ばな奈」/「博多通りもん」は完売 道キヨスク、地元客に活路:北海道新聞 どうしん電子版 https://t.co/IlHxNMI5JC
— 北海道新聞 (@doshinweb) September 7, 2020
北海道新聞より
概要としては、
・キヨスクと言えば地元土産品が主力の商品
・主顧客は道外の観光客だが、地元消費に転換
・以外に売れ行きがいい
コロナ禍で旅行に行きたくてもいけない地元層に向けて、販売がうまくいった例です。
この例をそのまま応用できるのは土産品店だけですが、仕組みや発想はどの業界でもマネできそうです。
また、こんな記事も
【4日のMJ】カラオケ店のジョイサウンドが、個室でライブ映像や映画を視聴できるサービスを展開しています。大音量でライブなどを楽しめるため、「歌わない」カラオケ需要の取り込みを目指しています。 pic.twitter.com/Pcl0UnorKs
— 日経MJ (@nikkeimj) September 3, 2020
日経MJより
・カラオケ店がコロナ禍でかなり厳しい状況
・カラオケを封じ、既存設備や空間で他に応用できないか考える
・個室、密室というメリットを生かし、大音量でライブを楽しめる空間に
これも発想の転換です。歌わないカラオケ屋という発想は中々できないと感じました。
今まで当たり前すぎて考えもしなかったことです。
飲食物を提供しない居酒屋、販売しない小売店、確定申告書を作らない税理士、なんかかなり突飛な発想ですね。
閑散期に売り上げを上げるなんて、新事業を起こそうかというくらい突飛な発想が必要なんだと感じます。
初心に帰り、バカになって、トライ&エラーを繰り返して欲しいです。
まとめ
自社の閑散期が逆に繁忙期である業種を調べてみる
通常期、繁忙期のための企画準備を怠らない
業界の常識の逆の発想からヒントを得てみる
新陽税理士事務所の各種業務ホームページはこちらから。
コメント
この記事の投稿者
吉田匡
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。