自分自身が一番大切にしていることは、経営を継続させていくこと

こんにちは。税理士の吉田です。

2012年税理士として独立し、今年(2022年)で10年目となりました。

10年やってきて周りの環境(時代やスタッフ、お客様が増えたこと)は変わりましたが、自分自身の考え方としてはあんまり変わらないなと感じています。

自分自身の「経営全般に対する考え方」は、弊所のお客様やスタッフも気にする部分だと思いますので、思いの丈を書きたいと思います。

お金に対する考え方

経営者として一番大切なことは何か?と聞かれたら、迷わず「お金」と答えます。

これは、自分が税理士業だから、ということではありません。

経営者が起業した動機にかかわらず、お金が無ければ経営を継続できません。

経営を継続できなければ、代表者、スタッフ、取引先、その家族の生活も継続できないということに尽きます。

開業動機よりも、経営理念よりも、まずはお金なんです。それが現実。

最近のコロナショックでも実感できると思います。

経営を継続することは、生活の基礎であり、事業を行う上での最低条件。

私も小さいころ決して裕福ではない過程で育ったり、開業当時はお客様もなく売り上げも微々たるもので、個人事業のくせに大幅赤字でした。

「お金」に対する苦労は人並みかそれ以上してきた中でたどり着いた結論です。

銀行口座の残高が少なくなる恐怖は二度と経験したくはない。

だからこそ、最低限のお金は必要であると実感しています。

スタッフに関して

給料に関して

スタッフというと従業員みたいであまりしっくりくる言葉ではないですが、私にとっては一緒に働く仲間という感覚を持っています。

会計業界は約20年前に私が業界に入ったころよりは給料レベルも上がってきていますが、まだまだ他業種と比べてまだまだ低い。

そんな中で考えているのは(たぶん、実行できていると思いますが)、相場よりも高い給料にすること。最低限、自分が過去に勤務していた頃の給料よりは高い給料を支払いたいということ。

「お金」のに対する考え方は先に書いた通りなので、スタッフ・その家族にもきちんと生活を維持し、よりよい生活を送って欲しいと思っています。

社保の加入義務がない社員1名時から社会保険に加入してますし、退職金の積み立てもしています。

給与や福利厚生を維持するために必要なものは売上です。弊所の売上である顧問料等は、安いとは言えません。

私は新規面談時に、安さを求めるなら対応できない旨もお客さんに話すこともありますし、お客さんもそれをわかってご依頼くださっています。

逆に言うなら、弊所スタッフ(自分を含めてですが)には、しっかりとした仕事をしていなくてはいけない、ということにつながります。

安かろう悪かろうではなく、相応の報酬を頂いてしっかりしたサービスを提供したい、と考えています。

働く環境(主に仕事の効率)に関して

「働く環境」というのは、街中の一等地に事務所を構えるとか、ふかふかの椅子で仕事ができる、ということではありません。

主に仕事の効率化です。

効率的に仕事をすると、就業時間が短くなったり時間単価が上がったり、高い給料で余暇時間もたくさん取れることにつながります。

効率に関しては、CSV読み込み、マイコモン、ドキュワークス、スマホ支給、チャットワーク、ライン、メール、郵送の活用等を行っています。

資料を預かるだけに訪問し、月次完成時にまた訪問するという前時代的な非効率なことはしませんし、繁忙期や急ぎの案件を除き監査担当者が記帳代行をすることもありません。

お客様も資料を取りに行く時間に対して顧問料を支払っている感覚はないと思いますしね。

誰でもできることは、内勤スタッフやパートさんに任せて、自分にしかできない高い単価の仕事をしてもらいたいと考えています。

お客さんと弊所とのコミュニケーションに関して

お客さんとのコミュニケーションというのは、「弊所とお客様が対等な立場」であることが前提と考えます。

一方がマウントを取るような言いたいことも言えない状況は、「対等な立場」とは程遠いと感じます。

決して冗談を言い合えるような友達みたいな付き合いをする必要もないですが、お互いに信頼し合うからこそ、仕事もし易いと言えます。

仕事のし易さやは、お客様への効果的なアドバイスや、スタッフの精神的な安定につながります。

きちんとしたサービスを提供するためには、「心を穏やかに仕事をする信頼関係」が必要なのではと思います。

お客さんはあくまで価値サービスを提供する相手なだけであって、神様ではありません。

脱税志向は論外ですが、横柄な態度をとったり、仕事がやりにくい(資料の提供やレスが遅すぎる等)があれば、大変残念ですが顧問契約解除の打診をしたりします。

顧問契約解除になると弊所の売上も減るので痛いことろではありますが、そういったお客様については「弊所とお客様が対等な立場」ではないので気にすることはないと思います。

反面、スタッフに対しても、きちんとコミュニケーションを取れる努力が必要だと思います。

私たちの仕事にとって、コミュニケーションをとることは信頼関係につながります。信頼関係がなければ、税理士業できないですからね。

大病院ではなく、近所のクリニック的な存在

税理士は全国に8万人ほどいます。

同じようなサービスを提供している人がたくさんいて、私たちのような小さい事務所がなくても、会計業界は何も困りません。

それに、私たちは、国際税務、輸出取引、M&Aなど特殊なことができる大病院とは違います。

「税理士は町医者」と言われることが多いですが、まさにその通り、近所にあるクリニック的な存在なのが私たちです。

ですので、事業規模も年商10億円未満、個人事業主も多いです。

月次試算表作成、税務申告書作成、税務相談、融資や経営のお困りごとの相談など、どこにでもあるサービスラインナップです。

大手術が必要な方は、大病院に向かわれると良いでしょう。

格安事務所とは違うのは、キチンと書類を精査し、内容を把握し、お客様とのコミュニケーション、所内での情報共有ができていることです。

私は自分の担当以外、お客さんと直接話したりやりとりすることはありませんが、内部での情報共有をきちんと行い、担当者とのコミュニケーションをとることによってお客さんのことを把握し助言しています。

格安事務所よりは、細かいことを要求するかも知れませんが、それは全てお客様のためです。

税務調査は当然ですが、お客様のお金の流れを明確にし、理解して頂いて、持続する経営をして頂くことが私の望むことなのです。

何度もご指導しても直らなかったり(直す気がない?)、適当に処理しておいて、という方には弊所ではなく別の事務所にご依頼いただければと思います。

まとめ

きちんと経営を継続させること、これが弊所の経営において一番重要だと思っています。

お客さんにも是非そうなって欲しいと思っています。

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 この記事の投稿者

吉田匡

1980年(昭和55年)生まれ、新陽税理士事務所、代表税理士。
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。
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