税理士は理想と現実のギャップを埋めるために活用しよう

 

 創業支援

こんにちは。札幌の税理士よっしーです。

今日は、「創業時から税理士を雇う」ということを深堀していこうと思います。

創業時に税理士を雇うのはかなりキツい

創業時はとにかく収入がありません。売上が安定するまでお金は減り続ける一方。

売上がすぐに伸びてくれればいいのですが、半年、一年、もしかしたら数年、預金残高が減り続けるかも知れません。

先行きは不透明。

もちろん、それなりの目論見があって創業している方は多いですが、商売は大なり小なり水商売。予想通りいくことなんてありません。

そんな状況で、税理士にどれくらいのお金を払うのでしょう?

私たちの新陽税理士事務所の場合、毎月の面談頻度で最低年/50万円前後、年4回の面談頻度でも最低年/40万円前後はします。

さらに記帳代行だと平均して年間10~20万円のプラス、量がかなり多い先はさらに増えます。

売上で固定費や生活費(役員報酬)も賄えないその状況で、年間最低40万円もする税理士を雇えるのでしょうか?

税理士をムダ金と考えるのか、どうなのか

税金の申告・納税は義務なのでやらなくてはいけません。

個人事業の白色申告なら、ご自身でできるかも知れませんが、法人となるとかなりご自身で作るのが難しくなります。(ある統計では、法人で税理士に依頼している割合は9割以上あるそうです。)

税理士をムダ金(=申告のためだけ)に使うなら、安い方がいいです。

経営的なことを相談したいということなら、それなりの顧問料を払う方がいいです。

「安くてとても良くしてくれる有能な税理士」はいないと思った方が良いと思います。

あなたの商売に置き換えても、安く良いものを提供することにも限界があると思います。

税理士を雇う最大のメリットは数字に対する意識が上がること

税理士を雇うと、こんなメリットがあります。

・難しい税金の計算を行ってくれる

・経営上の困りごとの相談ができる

・融資を受けたいとき、的確なアドバイスをくれる

・節税の相談ができる

などなど。

ただ、最大のメリットは、私はこれだと思っています。

「数字に対する意識が上がること」

誰しも独立開業するときには、「お客さんの要望にできるだけ応えたい」「人の役に立つ商売を精一杯していきたい」と考える人も多いと思います。

そういった社長なら、「儲けたい」という意識は比較的薄いと思います。

「儲けたい」という感情は悪いことでもないのですが、あまりにも儲けを意識しすぎると本来やりたいことが100%できないというジレンマにかられます。

私は税理士業なので、常に数字と向き合っています。そこから言えるのは、

「儲け」は目指さなくても良いと思いますが、「適正な利益」は目指すべき

と思っています。

適正な利益が無ければ、社員を雇えない、仕入れ代金が払えない、固定費が払えない、自身の役員報酬(生活費)も取れない、という悪循環になります。

蓄えがあるうちはいいのですが、それが無くなると事業の継続自体難しくなります。

また、人それぞれですが、生活費はかなりかかります。

一人暮らしでも月に20万円、家族4人暮らしだと30万円以上、子供の学費もと考えれば50万円とかかかるかも知れません。

そのお金を独立開業時から稼ぐのはかなり難しいと言えます。

理想と現実のギャップ。

これを埋めるのは、きちんと数字がわかっていないと決して埋めることはできません。

商品1個売って○○円利益が出た、というのも大事ですが、1か月で○○円利益が出た、という指標が社長には必要なのです。

もちろん、儲かって儲かってしょうがない、月100万円くらい役員報酬が取れる、という状況ならおろそかにしても支障はないかも知れませんが、かなりハードルは高いです。

理想と現実のギャップを埋めることが、会社を続けるにあたって必要なことと思います。

誰もあなたの会社の経営判断をしてくれません。

ご自身できちんと信頼できる数字を見て、決定していかなくてはいけません。

そういった信頼できる数字を社長と一緒に作り上げるのが税理士なんです。

会社を支えてくれる人たちのためにも、頑張っていきましょう。

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 この記事の投稿者

吉田匡

1980年(昭和55年)生まれ、新陽税理士事務所、代表税理士。
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。
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