丁寧すぎる言葉遣いと関係性の境界線。~言葉遣いで気を付けていること~

 

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こんにちは。札幌の税理士よっしーこと吉田です。

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札幌の税理士吉田匡の自己紹介

仕事上の言葉遣いの話です。

例えば、「存じ上げません」とか、「かしこまりました」、「拝見いたします」って丁寧な言葉ですよね。

でも、ある程度親しい間柄の人に「このお店知ってます?」って聞かれたら、「存じ上げません」なんて使わないですよね。「いや、知らなかったです」っていう感じで答えると思います。

仕事上の取引先 → 存じ上げません

親しい間柄の友達 → 知らなかったです

この2つの言葉は同じ意味ですが、相手との距離感、関係性という面で考えるととてつもなく大きな隔たりがあると思いません?

新社会人になりたての頃

私は22歳の時に最初の会社に就職し社会人になりました。最初から税理士事務所で働いていたので、お客様は全員社長さんや個人事業主。もちろん皆さん年上です。

最初失礼に当たらないように、尊敬語、謙譲語など丁寧な言葉遣いをしようと心がけていました。

その結果出たのが、「存じ上げません」「拝見いたします」などなど。めちゃくちゃ丁寧でした。

失礼に当たらないようにと自分なりに一生懸命やっていたつもりです。

でも、今振り返ってみるとお客さんとそんなに仲良くなれなかったなぁと思います。お客さんと飲みに行くことなんて一度もなく、ランチも一緒に行ったことがなかったかも知れません。(そういえば辞めるときに1回連れていってもらいました)

それはそれで仕事上は問題ないと思ってました。だって、仕事はそれなりにきちんとやっていたつもりだったので。

きちんと仕事をすること=相手の信頼を勝ち得る

そういう風に思っていました。

今の言葉遣い

それから15年くらい経った今、あまりそういう言葉は使わなくなりました。

今思えばきちんと仕事をすることは当たり前のこと。新人じゃない今、それにプラスして求められることは、

お客様としっかりと信頼関係を構築すること

これは私の感覚ですが、信頼関係を構築しようとするときに、

あまりに丁寧な言葉は、逆に失礼に当たる

って思うのです。

もちろん、「拝見してもよろしいでしょうか?」という言葉もご新規のお客さんだったら使うこともあります。これは相手の距離感がわからないから。

ある程度親しい間柄のお客さんだったら、普通に「見てもいいですか?」って聞きます。

もちろんお客様は友達ではないのかも知れません。仕事という繋がりが無ければお話しする機会すらないのですから。

だとしても、私の「仕事」ってただ確定申告書を作ればいいって訳ではないんだと思います。

相手と信頼関係を築くことによって、なにか別のアドバイスができるかもしれない。何か見落としに気づけるかも知れない。

そう考えると、相手との距離感があっても確定申告書を作る「業務」はできるかも知れないけど、本当の意味での「仕事」はできないと思う。

相手と自分との境界線。

だから相手にもよりますが、私は言葉遣いはゆるいし、冗談を言うときもあります。

その「相手にもよる」というのが重要だと思っています。

お話を聞いたり言葉の使い方によって相手との間合いを狭めていくような感じで、相手の反応を見て境界線を感じるような。

相手との境界線に足を踏み入れるときは勇気がいります。でも、境界線を踏まなくては信頼関係なんて築けないと思っています。

だから私は相手のことをたくさん聞きます。いつから仕事をしているだとか、なぜ今の職業についているとか、確定申告書を作る上では全く関係のないことまで聞いています。

初対面の人は、少しずつ少しずつ失礼のないように聞いていきます。なので初対面なのに「今彼女はいるんですか?」というデリカシーの無いことは聞きません。

相手と時と場合によってけっこうグサグサいくこともありますが、境界線を大きく外れてはいけないと思っています。

少しずつ相手の懐に入っていって、もし境界線を踏んでしまったらすぐに戻ればいいんじゃない?そこが今の段階での自分と相手との境界線だからしょうがないと思います。

努力することによって、最初相手との距離が10mだったのが5mになったらとしたら、仕事もしやすいんじゃないかと思います。努力しないと一生10mのままですしね。

それには、相手の境界線に自分から近づくことだと思います。

相手からは決して近づいてくれません。

最初は私も相手との信頼関係を築けるようにと意識して聞いてました。

でも意識して聞いているとそれが普通になっちゃうんですよね。実践すればするほど、自然とそうできているような気がします。(異業種交流会なんかは苦手なんですけどね)

お客様は私たちに対して少なくとも何らかの興味や繋がりがあってお願いするのですから、多少近づいて言っても大丈夫なんじゃないかと思ってます。

それが不愉快と感じる方であれば、私たちにとってのお客様になりえないし、そうして欲しいという方しか近寄ってこないんじゃないかなと思います。

やっぱり、相手のことをたくさん知ることでこちらも気持ちが入ります。もっともっと応援したいっていう気持ちで仕事ができたら本当にやりがいがあると思う。

私がお金を払う立場や提携しようと思っているのなら特にそう思います。

手数料○○%払いますとか、他社より安くしますとか、最初からそういうことを言ってくる方はちょっとヒキます。というか、相当ヒキます。

もちろん提携する方の仕事スキルは必須ですが、それと同時に、「その方と信頼関係を築いていけるか?」という部分を最重要視しています。

だから最初からお金の話とか、誰々を紹介して欲しいとか、そういった方は信用できないなと感じてしまいます。

私は相当な人見知りなので、最初からグイグイくる人よりかは、少しずつ信頼関係を深めていける人がいいなと思います。

極論かも知れませんが、もし男性なら「この方と2人で飲みにいけるか?」ということに尽きるのかなと思います。

もちろん、相手がお酒を飲めるかどうかではなく、2人で長い時間一緒にいて楽しいかどうかということです。そのケはないのでご安心ください(笑)

だから「仕事に必要なことだけやってもらえればいい」というのは、自分の性に合ってないと思った今日この頃でした。

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 この記事の投稿者

吉田匡

1980年(昭和55年)生まれ、新陽税理士事務所、代表税理士。
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。
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