決算前に行う納税シミュレーションで、最適な経営判断を
札幌の新陽税理士事務所、吉田です。
決算が近づくと、「今年の税金はいくらくらいになるのか」「節税できる余地はあるのか」と不安に思う方も多いと思います。
当事務所では、決算の前に決算予測と納税シミュレーションを行い、節税対策や黒字化の方針を一緒に検討しています。
事前に数字を把握することで、安心して次の期の計画を立てることができます。
なぜ決算前のシミュレーションが大切なのか
法人税は課税所得800万円以下でもおおむね25%前後の法人税等がかかるため、資金繰りに与える影響は決して小さくありません。
きちんと利益を残すことを前提としつつ、適度な節税を行い納税額を抑えることも重要です。
また、税金対策だけでなく、次期の借入を見据えた「適正な利益」を残すことも必要です。赤字であれば黒字化するための対策を検討します。
税金面だけでなく、経営面でもどのような決算内容にしていくかを考えることが、シミュレーションの大きな目的です。
決算予測で見えてくること
例えば12月決算の場合、10月までの数字が確定していれば、残りの11月・12月の売上、原価、経費を予測することで、期末の利益を予測することができます。
これにより、「このままの利益で良いのか」「利益が足りないなら売上をどのくらい増やす必要があるのか」といった経営判断が明確になります。
数字をもとにした予測によって、決算までに何を行うべきかが可視化され、具体的な行動計画を立てやすくなります。
納税額を事前に把握するメリット
法人税は金額が大きく、基本的に現金一括払いとなります。
月々の支出であれば「毎月いくら稼げばよいか」が見えますが、税金は一度に多額の資金が出ていくため、事前に把握していないと資金繰りが厳しくなることもあります。
納税を滞納すれば金融機関の評価や新規借り入れにも悪影響が出るほか、税務署との分割納付交渉が必要になる場合もあります。
事前に納税額を把握しておくことは、経営を安定させる上で非常に重要です。
節税対策の検討と実行のタイミング
節税対策の詳細については、別の記事(「適度な節税で、事業の発展と個人の資産形成を支える」)でも紹介していますが、重要なのはその「タイミング」です。
節税の実行は、決算期内に行う必要があります。
次期に入ってからでは、取れる方法が大きく減ってしまいます。
仕事の発注や納品、物品の購入、使用など、経費計上のための条件を今期中に満たしておくことが大切です。
黒字化への意識づけと経営判断のサポート
最も大切なのは、経営面の安定です。黒字化することが何よりも重要であり、それが会社の力を高めます。
黒字を維持すれば借入金の返済も進み、金融機関の評価も上がります。さらに、純資産が積み上がることで、不測の事態にも耐えうる体力を持つことができます。
納税シミュレーションは単なる税額の確認にとどまらず、経営の方向性を明確にし、健全な成長を支えるための重要なツールです。
まとめ
新陽税理士事務所では、決算前に納税シミュレーションを行い、節税・黒字化・資金繰りのバランスを踏まえた経営判断をサポートしています。
数字を「結果」ではなく「判断材料」として活かし、安心して次の期を迎えられるようお手伝いいたします。
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吉田匡
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。


