社長さん、数字に興味がありますか?
こんにちは。札幌の税理士よっしーです。
私たちのメインの業務は顧問業務。「顧問」って偉そうな表現ですが、要は定期的に社長さんとお会いして、数字を完成させて説明し、その他諸々の相談に応えることです。
初めて税理士事務所に就職した22歳の頃から「なぜ税理士事務所は毎月なり社長さんと会うのだろう?」と疑問に思うこともなかったです。
それから早16年。一人前に税理士としての仕事もできるようになり、独立して社員を雇えるまでなりました。
16年もやってきてなんですが、少しだけわかったことがあります。
↑18歳の時から使っている電卓。親友です。
数字に興味を持ってもらうということ
税理士の仕事は、決算申告書を完成させて税務署に提出することです。それ以上でもそれ以下でもない。
でもそれは税理士法に定められていることであって、それ以上の付加価値が必要と考えています。
数字の説明、タックスプランニング、節税対策、黒字化対策、借入の相談。決算申告書を作る以外にも色んなことが求められてきています。これらはある程度問題が表面化してきたときにアドバイスすることです。
で、そもそもを考えてみました。
昔お客さんに、「最初は数字がわからなかったけど、だんだんわかってきて経営に役立てるようになった」と言われたことがありました。
嬉しかったんですが、私たちの仕事を考えると、興味を持ってもらえて当たり前なんだとも思っていました。
よくよく考えてみると「興味を持つ」というのは、人によってその程度は様々です。
「利益が出て良かった」「悪い点が見つかった」「次の打つ手が見つかった」このどれをとっても「興味を持った結果社長さんが感じること」なんですが、それぞれ意味合いというか興味を持つ深度が違います。
社長の仕事は実務だけではない
社長は忙しいです。中小企業の社長ですと、当然のように実務(発生した売り上げをこなすこと)をやりながら、会社経営をしていくわけです。
私も担当を持って、顧問業務や決算申告書の作成を一担当者としてやっています。
社長としての仕事もたくさんあります。みんなの相談を聞いたり、みんなの作った書類のチェック、こうやってブログ書いたり、ホームページの修正をしたり、飲みに行ったり、自社の帳簿を作ったり、給与や経費の支払いをしたり、採用の面接をしたり、売上を上げるネタを考えたり、お金が足りなくなれば借入したり。
書ききれないほど仕事があります。
ホームページの専担者を置けばいい、経理は誰かに任せる、営業もみんなで割り振りする、など、ある程度大きい会社ならできるけど、中小零細企業のレベルなら社長が担う場合も多いです。
やはり会社の根幹を担う仕事である、「新しい売り上げを作る」「会社の財務や資金繰りを考える」ということは、社長が行った方が成果が上がるのも中小企業です。
私たちの仕事である「財務」は社長さんにとって最重要の仕事であると考えています。
最初は誰しも数字は読めない
社長さんになる人は何かしら秀でたものがあります。営業力、開発力、実務能力、それらに秀でているからこそ、新しい売り上げを生み出せるのだと思います。
ただ、その中で「財務力」に秀でた社長はほぼいません。税理士事務所出身の社長さんでなければ、難しいところです。
なので、誰しも数字の初心者なので安心してください。
そこで、税理士顧問なんです。
税理士と定期的に会う機会があれば、その時は数字に向き合えます。日々忙しい社長さんが数字に集中できるエンペラータイムです。
社長の時間単価は、その会社の誰よりも高いはずです。その貴重な時間を割くのですから受け身ではいけません。
私たちも気づいた点はお伝えしますが、社長さんもきちんと数字に向き合っていただきたい。それは私たちのためではなく、自分自身のためです。
毎日数字を見る必要はないですが、月に1回、きちんと見てください。
細かい経費の中身、現預金残高、売掛残高、借金の金額、会社の全体像を把握してください。
「いい仕事は提供するが、全然利益があがらない」というのでは、社員さんにきちんと給料も支払えないですし、仕入れや外注先にもお支払いできません。
「いい仕事」と「お金」は別モノと考えてもらってもいいくらいです。
きちんと数字と向き合う時間を作るのは、なかなかご自身だけでは難しいです。
税理士と定期的に会うからこそ、貴重な時間になるのだと考えています。
まずは税理士と会いましょう。「この勘定科目はどういう意味ですか?」とわからない点はきちんとレクチャーを受けましょう。
財務からでも道は開けます。
数字と向き合うのも社長の仕事と考えていきましょう。
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この記事の投稿者
吉田匡
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。