創業時に必要な資金を計算する【創業融資】
こんにちは、税理士の吉田です。
創業する際には行おうとする商品サービスを決めることや開発することは重要ですが、お金についても計算しておく必要があります。
「創業時にどれくらいの資金が必要になるのか?」がわからないと創業することすらままなりません。
必要な資金は大きく分けて「設備資金」と「運転資金」に分けられます。
創業融資を申し込む際にも明らかにしないといけない部分であり、解説していきたいと思います。
設備資金
設備資金とは?
設備資金は文字通り設備投資で必要になる資金です。
例えば機械や備品、車、店舗系だと不動産契約の初期費用(敷金・保証金など)や内装工事代などです。
形のあるものだけではなく、ホームページやソフトウェアなどもこれにあたります。
設備資金は多額の投資が必要です。先々の経営がどうなるかわからない時期なので、可能な限り初期投資を抑える計画にするとベターかと思います。
証拠資料を揃えておく
融資の際には金額が明らかにできる書類が必要です。
一番確かなのは納入業者が作成する見積書があるとベストです。
少額な物ではカタログやネット通販の画面を出力しておくと良いでしょう。
設備資金で借りたお金は残せない
設備資金では、借りたお金をそのまま同額支払いすることになるので、手元に残るお金はありません。
例えば、見積もり業者から実際の納入価額よりも高い金額で見積もりしてもらい、差額を手元に残すオーバーローンという手法をとることも考えられますが、最悪は違反(期限の利益喪失)になります。
もし融資後に支払額の変更があった場合、融資先にすぐに申し出して指示を仰いだ方が良いでしょう。
運転資金
運転資金とは?
運転資金は設備資金と違いわかりにくいですが、要は会社を回すための資金です。
例えば、売上が入ってくるのが1月後で仕入代金を払うのが2か月後の場合、1か月分の仕入資金を用意しておく必要があります。
更には売上代金が入る前に固定費等の支払いも出てくるので、1か月分の諸経費支払資金も必要です。
また、内装工事等で開店まで数か月かかる場合は開店までの家賃等の支払いも考えなくてはいけませんし、売上が軌道に乗るまでの赤字(赤字資金)も考えなくてはいけません。
上記の合計額が運転資金となります。
運転資金はなるべく自己資金で
理想としては運転資金のお金は自己資金で用意しておくことが必要です。
金融機関としては形のある設備資金は融資しやすいのですが、運転資金は見込みをもとに算出するので自己資金対応の方が融資は通りやすいです。
もちろん運転資金の部分も借入対応できますが、例えば開店まで1年もの期間をようするなど多額の運転資金が必要な場合は、事業計画に無理があるとして否決される可能性も出てきます。
まとめ
まず設備資金・運転資金について理解して、数字をまとめておくことが必要です。
初期投資はなるべく抑えた方が良いに越したことはないので、今後提供する商品・サービスに支障のない範囲で何度も検討し直しましょう。
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この記事の投稿者
吉田匡
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。