顧問

札幌の新陽税理士事務所、吉田です。

決算申告は、単に数字をまとめて税務署に提出するだけの作業ではありません。経営を振り返り、次の期をより良くしていくための大切なタイミングです。

当事務所では、決算前に「決算検討会」を実施し、前期との比較を通して業績のご説明を行い、来期の方向性を一緒に考えています。

決算検討会とは

税理士事務所で決算書の草案を作成し、税務署へ提出する前に、今期決算の振り返りや納税額の確認を行います。

1年の締めくくりとして最も重要な場面であり、「よかったこと」「改善が必要なこと」を整理し、来期の経営に生かしていただくための打ち合わせです。

なぜ決算の振り返りが大切なのか

将来より良い業績にするためには、過去の振り返りが欠かせません。過去の中にこそ、次の課題や改善のヒントがあります。

売上の内容、原価率の把握、固定費の中身など、「どういう経営を行って、いくらの利益を出せたのか」をしっかり把握することが重要です。

前期比較で見えてくるもの

決算検討会では、基本的に前期比較をベースに検討します。比較対象があることで、数字の変化がより明確に見えるからです。

単純な売上や費用の増減だけでなく、「構成比(売上高に対する各費用の割合)」も重視します。

例えば原価率が上がっている場合、どの費用が影響しているのかを分析します。

金額ではなく比率で見ることで、利益幅が適正か、売上に対して過大な費用がないかを判断することができます。

予定していた数字とどう違うのか

もう一つ重視しているのが、「社長が頭の中で想定していた数字」と実際の数字の違いです。

たとえば、利益率50%を想定していたのに、実際は45%しかなかった場合、その原因がわからなければ次の手が打てません。

私はよく、「今期の利益率は45%でしたが、社長の想定通りでしょうか?」とお聞きします。

質問を通じて考えていただくことで、数字を自分ごととして捉えてもらえるよう心がけています。

来期に向けた方向性の検討

今期の業績を踏まえて、来期の打ち手を一緒に考えます。

例えば、赤字を黒字化したい場合には「あと20%の売上アップが必要」など、具体的な数値をもとに検討します。また、固定費の負担が大きい場合には、削減できる費用がないかを見直します。

さらに、役員報酬は数字に与える影響が大きいため、今期の業績と来期の予測をもとに適正な金額を検討するサポートも行っています。

数字を経営判断に活かすために

「数字は苦手」という方も多いと思います。しかし、わからないなりにでも数字を見ることが大切です。

当事務所では、お客様の理解度に合わせて、できるだけわかりやすく説明するよう努めています。

質問を投げかけながら考えていただき、数字をただの報告ではなく「経営判断のための材料」として活用していただけるようにしています。

数字を理解することも大切ですが、来期の数字をどうしていきたいのかを一緒に考えられる場にしたいと思います。

まとめ

決算検討会は、数字を通じて経営を振り返り、次の一歩を考える大切な機会です。

新陽税理士事務所では、前期比較や利益構造の分析を通じて、事業の継続や発展をサポートいたします。

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 この記事の投稿者

吉田匡

1980年(昭和55年)生まれ、新陽税理士事務所、代表税理士。
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。
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