新入社員の教育・研修から巡回監査に出るまで
こんにちは、税理士の吉田です。
弊所に入社された方の教育・研修について書きたいと思います。
入社日に行うガイダンス
入社オリエンテーション
まず、基本的な事務所所内のことを理解してもらいます。
靴置き場、事務所の鍵の引き渡し、警備システムの使い方、郵便受け、電話転送・停止、来客用駐車場、掃除などなど。
入社手続き
雇用契約、社会保険・雇用保険手続き、その他必要書類を準備します。
就業規則も事務所に置いてあるので、目を通しておくと良いでしょう。
MyKomon、チャットワーク、ドキュワークス、所内サーバーの説明
弊所の日常業務に欠かせないシステムです。
MyKomonは、スケジュール管理、業務日報、申告管理表など、業務を進めていく上で毎日使うシステムです。
チャットワークは、所内の連絡ツールです。業務連絡、有給連絡、不在時電話対応の担当者への連絡などです。
ドキュワークスは、ペーパーレス化するツールです。税務会計システムやエクセル・ワードなどの文書は全てペーパーレスにしています。
所内サーバーは、作成した申告書や文書などを保管するツールです。いわゆる関与先ファイルや書庫です。
日常業務で使うシステムの説明
次に、日常業務の説明です。
これは、実際にお客様の処理を進めていきながら覚えて頂くものです。
申告書・届出書の作成
OMS(税理士事務所オフィスマネジメントシステム)と言われる、㈱TKCが提供しているシステムを利用します。
平たく言うと、申告書作成や電子申告を行うシステムです。
法人税申告書、所得税確定申告書、年末調整システム、届出書作成システム、その他諸々あります。
使い方については、先輩社員に教えてもらいながら覚えていってください。
会計システム
会計システムが私たちが毎日のように一番使うシステムです。
お客様に導入しているシステムは、TKCシステム(FX2など)、弥生会計がほとんどです。
まずは、弥生会計の使い方になれて頂きます。
申告業務(電子申告)
弊所では、ほぼ100%電子申告(インターネットによる申告書送信による提出)です。
実際の電子申告は総務の担当ですが、どのような流れで申告まで至るのか学んで頂きます。
教育・研修
このあたりの教育・研修は全て所内で行います。
基本的に先輩社員にレクチャーしてもらいながら、業務ができるようになるまで教えていきます。
同時に、税法や会計基準など学んで頂きます。
特に業界未経験者は税法や会計など、座学の勉強が必要になります。
未経験者はある程度できるようになるまで(1年程度)は所内でスキルアップを図って頂きます。
巡回監査(顧客対応)
正社員のメインとなる業務は巡回監査(顧客対応)です。
会計データ(月次試算表)の完成
お客様の指定場所にて会計監査し、月次の試算表を完成させます。
記帳代行の場合は、基本的には郵送やメール等で事前に必要書類を預かり、処理完成してから面談をします。
数字のご報告
月次試算表を元に数字のご報告をします。
その際に、利益率の変化や、特に大きい勘定科目などピックアップして説明します。
どのような経緯(経営)でその数字に至ったかは、社長にヒアリングしないとわからないため、必要なヒアリングを行います。
この対話を行うことで、社長に経営の改善点など考えて頂くことを目的としています。
税務相談
毎月、現在までの消費税額を試算しお伝えします。
また、決算月が近くなると、法人税や所得税などの試算も併せて行います。
節税ニーズの確認や提案なども行っていきます。
その他の経営相談
その他、銀行融資、社会保険、登記変更、相続関係など、様々な問題など相談されるかも知れません。
私たちにできること、できないこともありますが、お客様の経営課題を解決できるよう努めます。
金融機関や別の専門家の紹介
金融機関では、お客様に日本政策金融公庫のあっせん(弊所に公庫の担当者がついています。)が可能です。
また、弊所でできないことでも、別の専門家を紹介することで解決できることもあります。
弊所は弁護士、社会保険労務士と顧問契約を結んでおり、登記関係については司法書士と提携しています。
いずれも知識豊富で温和な先生と提携していますので、気軽に質問できます。
所内での共有
MyKomonにて、その月分の特記事項などをまとめて所長に報告します。
巡回監査をしながらMyKomonにまとめておくと、かなり効率的に仕事を進めることができます。
報告形式は所定の書式はありますが、自由に使って良いです。
報告のみならず、自身のメモとして使うことで、来月の監査時にフィードバックも可能になり、品質が上がります。
お客様への報告
巡回監査が完了すると、お客様へまとめのメールをしています。
今回の報告のおさらいなどです。
基本的にMyKomonで所内共有用にまとめたものを言葉尻を顧客用にカスタマイズして送っています。
次月の宿題などもあるので、お客様ともうまく情報共有を行うと満足度も上がります。
巡回監査に出るまで
新入社員は巡回監査に出ることが最初の目標地点になります。
経験者の場合
経験者の場合はある程度税法の知識があると思うので、その知識の程度を所内で見させていただきます。
問題無いと感じたら、先輩社員と一緒に複数件同行をしてもらいます。
その時に監査の進め方、顧客との話し方、話す内容等を体感してください。
事務所によってもやり方が様々なので、弊所のやり方・進め方を学んでいって頂きます。
問題無いようであれば、担当引継ぎを経て、晴れて独り立ちしていただきます。
未経験者の場合
未経験者の場合は、まずは税法・会計の知識習得と、所内での記帳代行、月次試算表の完成、申告書の作成などができる地点まで内勤して頂きます。
ある程度できるようになれば、先輩社員と同行してもらいます。
さらに問題無いようであれば担当を持ってもらいますが、しばらく先輩社員と一緒に同行をします。
ある程度同行を繰り返し問題無いようであれば一人で訪問して頂きますが、所内でのフォローはきちんと行います。
当初はあまり年商規模の大きい先、処理が複雑な先、経営課題が多い先などは担当にしません。
所内フォローアップ
弊所では、担当者のたこつぼ状態にはせず、しっかりとフォローやチェック体制を敷いています。
月次でのフォローアップ
MyKomonを活用し、月次レベルでの所内チェックが入ります。
特に経験の浅い職員に関しては、帳簿(元帳)ベースでチェックしていきます。
チェックについては、直属の上司か私が行います。
申告書のフォローアップ
申告書作成が完了したら、所内チェックがあります。
これも基本的には元帳ベースで確認していきます。
最初は付箋だらけになると思いますが、私も経験してきた道です。
付箋の数が自己成長できる数だと思うので、めげずに頑張ってください。
所内チェックは、社員と所長の2回あります。
他の業務のフォローアップ
MyKomonの業務報告書を見て、私(又は直属の上司)が感じたことを伝えます。
確認不足や経営助言などの点を指摘します。
新入社員の方からもどんどん質問をしてください。
簡単なことでも良いので、わからないをそのままにしておくよりは良いです。
なるべく自分で調べてから、答え合わせをするような感じで聞いてもらえると自己成長につながります。
勤務時間・有給について
フレックスタイム制
当初3か月程度は基本9時から18時までで就業していただきますが、その後(時期は代表判断)、問題なければフレックスタイム制に移行します。
フレックスタイム制導入後は、7時~20時までで8時間勤務となります。
有給
有給については入社時に5日付与されます。その後基準日(毎年4/1又は10/1)ごとに法定の有給(最初は10日)が付与されます。
当日急に有給消化してもOKですし、休みの理由は問いません。
ご自身の仕事に影響が無いように休みを取ってください。
休みの連絡はチャットで行いますので、9時までを目途として自分の都合の良い時間で連絡して頂きます。
チャット連絡はいちいち会社に電話しなくて良いので好評です。
その他休み
土日祝日はお休みです。
その他、夏休み(任意の2日間)、税理士試験受験者のみの試験日休暇、年末年始休暇(12/28~1/4)、忌引き等があります。
どうしても休日出勤せざるを得ない場合は代表に申し出てください。(チャット可)
まとめ
弊所では、担当がたこつぼ状態にならないよう、フォローアップ体制を敷いています。
先輩社員も新入社員の成長につながるようにきちんと指導させて頂いています。
みんな温和な人なのでパワハラ等もありません。
一日でも早く戦力になって頂き、また新たな方が入ったときには同じように温和に接して頂きたく思っています。
たくさんのご応募お待ちしております。
新陽税理士事務所の各種業務ホームページはこちらから。
コメント
この記事の投稿者
吉田匡
2012年(平成24年)に開業、ホームページ・ブログを見てご依頼頂くことがほとんどです。
経営者・個人事業主・創業準備中の方向けに、税金や経営に関すること(たまにプライベートも)を発信しています。